vol.38 イラスト制作について

2015/5/16


イラスト制作について

印刷物をはじめとする各種メディアを制作する上で、誌面をよりわかりやすく、華やかにするために描かれる「イラスト」は写真と同様、情報の表現力という面で大変役に立つ重要なコンテンツであると言えます。今日ではイラストの素材集がCD-ROMなどで安く販売されており、安価で便利にそれらを利用することができるようになって参りました。
しかし、それらの素材集は他社のメディアでも使用されることから同じイラストが他社と重複したり、既製品であるだけに誌面の内容と違和感があったり、適切に表現されていない、品質に問題がある、また使えるイラストが無いという場合も多くあります。そういった場合には印刷会社やデザイナ一、イラストレーターにオリジナルを依頼することになりますが、その制作において「頻繁な変更や修正」は作業時聞が極端に増加し、当初の価格が合わなくなる、あるいは納期に聞に合わなくなるなどの原因となります。イラストの作成には詳細な打ち合わせを要しますが、効率的に、また経費的にも無駄のない工程を確保するため、オリジナルのイラスト作成がどのような工程を経て制作されているかをご紹介したいと思います。


資料探し (描くにあたって、想像だけで描けない物はインターネットなどを使って資料を探す)

えんぴつでラフのラフ (構成を複数考え、アタリを取る)


えんぴつラフ本番 (背景がある場合や、キャラが多い場合はそれぞれを別の用紙に書く)


ベン入れ本番 (ラフ線にトレース台を使いながらペン入れ)


ベン画をスキャンしデータ化 (TIFF保存モノク口)



フォトショップで着色作業 (背景やグランドの色とかぶらない様に考慮しながら、キャラの配色を考え着色)



また柔らかい雰囲気が良い場合は、主線の色を淡い色にして優しい雰囲気を出す


それぞれ別データ(別レイヤー)で着色



それぞれのデータ(レイヤー)をレイアウトしながら配置し完成




このような工程を経てできあがってくるイラストですから、やり直しが発生しないよう念入りな打ち合わせをした上で制作をスタート致しましょう。