vol.36 校正チェックリスト
2014/12/18 , 2015/1/10
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背文字のタイトルや年号、号数の更新、本文との整合性、背文字の高さ(文字の位置) |
表紙と同じく、本文と比較して年号やタイトル、英文のスペルチェックなども忘れられやすい。また、背文字の高さが毎号合っていないケースが大変多い。このような問題は実際に本棚などに並べられて初めて気が付く。
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目次のタイトルやページ数など、本文との整合性 |
目次と本文のタイトルが異なる、校正が進む過程でページが変化している。
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奥付は最新号として更新されているか |
本文の校正に気を取られ、放置されることが多い。多くのトラブルは前回のものがそのまま使用されるケース。
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人名の原稿・変換ミス |
これらは変換ミスだけではなく、原稿制作の段階で見落とされていることが大変多い。人名については細心の注意を払い、特に手書きの原稿は読みにくい場合が多いので、一文字づつチェックすることが重要である。人名は間違うと大きなトラブルになるケースもある。
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見聞きの左右が合っているかどうか |
表などのデータが修正の過程で2ページにわたる見聞きの左右で段がずれることがある。校正では修正個所だけしか確認しないことが多く、気が付きにくい。
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スペルチェックはできているか |
英文など外国語についてはスペルチェックが重要。難しい部分よりもタイトルや、カレンダーの月・曜日など「間違っているはずがない部分」のスペルミスが多く、何年も気づかれず放置されているケースもある。
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インデックスのチェック |
インデックスのタイトルが本文や目次と合っていないケースがある。表紙、背文字、目次と同様に整合性をチェックする。
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原稿の二重化、原稿の入稿状況、修正過程を把握しておく |
例えば、一つの原稿が数回にわたり修正を繰り返して入稿したケースでは誤って最新ではない原稿を使用してしまうミスが起こる。また校正に対して赤ペンなどで手書き修正がくわえられている最中に、元データに修正を加えて再度入稿した場合には再入稿したデータが最新と思われてしまい、赤ペンでの修正部分が忘れられてしまう事がある。
類似語のチェック 保険・保健 自身・自信 心身・身心 肢体・姿態 |
これらの言葉は多人数が校正をしたにもかかわらず「思い込み」や「変換ミス」が原因で校正漏れが起こる例です。
写真・キャプション・工程 |
表紙に複数の写真があり、本文の最終ページなどに「表紙写真について」などの説明がある場合、本文の校正が完了した後に、写真の配置が変更された時に起きるミス。写真の配置が変更されているが、それに基づく本文の修正が忘れられている。
写真・撮影の品質チェック |
写真が入稿した際、間違っていなくてもトラブルになる場合がある。チェックポイントは次の通り。
● 好感が持てる良い表情であるか
● ピントは合っているか
● 顔色は健康的か
● 指名手配の写真のようではないか
● 髪型が乱れていないか
● 服装が乱れていないか
● シミ、ソパカス、小ジワ等、修正の必要はないか
● 肩、服など必要部分が写っているか
写真・氏名・肩書き |
写真とその人の氏名、肩書が合っていないなど、間違われやすい。「肩書きが抜ける」ことも大変多い。写真・氏名・肩書きは3点セットで入念にチヱツクすべきである。また、納期が長期間先の場合は肩書が変更されていることも多くあるので、最終校正の段階での再確認が必要である。
写真のキャプション |
写真にキャプション(写真の説明コメント)がある場合、写真が変更になってもキャプションが変更されていないケースがある。
原稿・写真の手配ミス |
これも良い印刷物を創る上で重要な項目である。原稿依頼の遅れは書き手に対して大変なご迷惑となり、内容が「やっつけ仕事」になってしまう。写真などが必要な場合、迅速に手配しないと風景の場合は天候などが回復せず快晴の下での撮影機会を逃し、顔写真では良い写真を撮影する時間を失ったり、本人が長期、または海外などに出張したりしてしまうと写真掲載が不可能になってしまう。
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原稿の掲載漏れ |
原稿を依頼し書いて頂いたにも関わらず、その原稿の掲載が漏れてしまうケース。防止策として「原稿リスト」を事前に作成し、入稿状況を複数名でチェックすることにより防ぐことができる。
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漢字・かな・記号・数字・全角・半角・文字フォントの統一 |
文章中、様々に「混在」する例
● おはよう・お早う
● ありがとう・有難う
● みなさま・皆さま
● いただきます・頂きます・戴きます
● 、(読点)・,(コンマ)
● HANABUSA・HANABUSA
● 123・123
● タイトル(明朝)・タイトル{ゴシック)